硯 箱 の 筆

筆の進むままに

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はろうぃん。

ハロウィンです。

特に何もしませんでした。
子供の友達はけっこう遊びに来たので、家にあるお菓子を振る舞いました。
別に例の台詞を言ってくれたわけではないですけど!

で、思いついたネタをもそもそ書きはじめたのが遅かったので、書き上がりませんでした・・・orz
それでも・・・! という逃げ根性で一つ。

現代で佐助は出てきません・・・悪友4人組の会話・・・



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五時間目の古典は自習になった、と副担任がプリントの束を持って入ってきたのに、教室が一瞬沸く。
特に嫌われているわけではないが、独特なリズムで授業を進める今川先生の古典の授業は、昼食も食べ空腹が満たされている状態で受けるにはかなり厳しい授業であったので、幸村も思わず安堵の息をついた。

「うあー助かった!」
「lucky だったな」
「げ。プリント三枚って、マジかあのおじゃる」

幸村の席は窓際二列目後ろから二番目という席で、隅に溜まるのにちょうどいい位置にあるために、自習やグループ別行動になると友人が集まる。
今回も例に漏れず、プリントを片手に慶次、政宗、元親の三人が寄ってきて、ばらけてどこかに行ったらしい───気を利かせてその席の住人が移動したのだと思われる───空いた席に陣取り、椅子だけを寄せるようにして輪になった。

「・・・提出は今日であろうか」
「こんだけの量、終わらねぇんじゃねぇか?」
「家ですんのもメンドイねー」
「ahー、幸村は古典は得意だったよなぁ?」

ざっと四人で目を通すだけは通す。
やたら問題文は長いが問題数自体は少ないようで、書くのに時間がかかることを除けば造作もない内容だ。
何のかんの言っても気質が真面目な四人は提出物はきっちり出すようにしているので、皆で揃ってさぼるという意見は出ない。
誰言うともなしに机を寄せて。だらしなく足は組むものの、いたって真面目に幸村たちは問題を解き始めた。



「───そういえば今日ってハロウィンだよねぇ」

こういうとき、一番に口を開くのは慶次と相場が決まっていた。
集中力が長持ちしないのだと本人は言うが、手を止めずに口を動かし続けるその器用さに、口を動かせば手が止まる幸村などは、いつでも感心しきりだ。

「あまり日本じゃ行事として流行ってないけど、街中はオレンジで綺麗だよねぇ」
「Trick or treat ってか?」
「イベントかテーマパークにでも行かねぇと聞かねぇ台詞だな」
「・・・某は毎年佐助に言って、お菓子をもらっているが・・・」
「あ、やっぱり!? 佐助ならすると思った!!」

佐助だもんねぇ、してるよねぇ、と妙に嬉しそうに笑いながら慶次が言うのに、逆に幸村は不審顔だ。
いつもこうやって慶次に話を振られて答えれば、必ず笑われたり、慰められたりとそのリアクションに驚かされる。自分が何か慶次にとって面白いことを言ってしまっているのだろうとは思うのだが、いつもそれが何なのかわからない。
街中がオレンジに染まるのを見るのは幸村も嬉しくて楽しく感じるのだから、きっと感性は似てると思うのに、なぜこんな風にからかわれなければならないのか。

「・・・何かおかしいであろうか」
「まあ佐助なら妥当じゃねぇか? あいつは幸村に何か食わせてれば幸せそうだしな」
「ホント、幸に優しいもんね」
「ありゃ甘いってんだ」

残り二人は呆れ半分の溜息混じりだ。これにも釈然としないが、まだ変に騒がれるよりもましだと思う。

「今年も言う予定?」
「そのつもりだ。もう昨日からお菓子の用意もしてるからと、家に来るように言われたし」
「ohー・・・great だな・・・」
「準備済みってか。さすがだな」

二人だけでこっそりと行われるのであろうその行為に、いかような意味が見出せるのか興味がなくはないが、間違っても混ざりたいとは思わない。温く視線だけで政宗と元親は会話をし、慶次と幸村の会話の先を待つ。

「んじゃあさ、幸からは佐助になんかあげるの?」
「・・・佐助は甘い物を好まないから、毎回貰うばかりでござる・・・」

バレンタインに続き、やはりこれも幸村にとっては悩みだ。
基本観念としてこの行事は菓子をねだるものであるのだから、菓子を食べない相手に菓子を渡しても仕方ないしと諭されれば、幸村に他の方法など浮かばない。

「何か違う食べ物をと思ったが、佐助は嫌いなものもないかわりに、好きなものもないし」
「食べ物は佐助には難しいねぇ・・・」

そう話し合う二人の手はすっかり止まっている。
更に腕を組んで考え込み始める様相に、これはもうこの授業中には終わらないだろうなと、見守る二人も手を止める。

「佐助に食べたい物とか聞いてみるとか」
「欲しいものはなくても、その時一瞬食べたいものぐらいならあるかもね!」
「この際、漬物だろうが干物だろうが genre に拘らずに手当たり次第いきゃあ、どれか一個ぐらい hit すんだろ」
「うむ・・・」

頭を寄せて、既に悩み相談室の様相を呈しているのを気にせずに、会話は進む。
しかし漬物にしても干物にしても今日の今日で準備が間に合うものだろうかと首を傾げれば、三人も首を傾げるしかない。

「Trick or treat と言ったところで何の菓子がもらえるかなんて、普通わかんねぇんだから何でもいいんじゃねぇか?」
「その場合、食べるのはきっと幸の仕事になっちゃうんだろうね」
「意味ねぇな、ハロウィンの」
「まったくでござる・・・」

はあと深く溜息を付いて。思考に疲れて窓を見れば、日差しばかりはまだ夏の明るさを残すような上天気である。
外にでれば秋風が吹いていて体感温度はかなり低くなり、佐助の夏バテも鳴りを潜め、かなり上機嫌な様子でいるところに来る行事である。
腕を振るうからね、と毎年カボチャやサツマイモをメインにしたケーキやクッキーを始め、食事にまで手を抜かずに準備をしてくれるから、実のところハロウィンの行事はけっこう楽しみにしているのだ。
(・・・何かないであろうか)
お返しをしたい、というより、自分も佐助を喜ばせられないか、というのが本音だ。
自分ばかりが楽しくて嬉しくて、甘えてばかりいるのがもどかしい。
佐助が食べたい物、とガラス越しの高く青い空を眺めて、その眩しさに、ふと記憶の隅を掠めるものがあった。

「そういえば・・・」
「ん?」
「この夏の話でござるが、佐助に何か食べたい物がないかと尋ねたことがあって」
「珍しく何か言ったのか?」
「うむ。旦那が・・・つまり、某を食べたいと言っ・・・うわっ!?」

ガン、ゴン、ガタン、と。
幸村が言い終わる前に、三人は思い思いに机に落ちる勢いで突っ伏した。

「ど、どうしたのでござるか?」
「や・・・ごめん、ちょっと・・・ね・・・」
「・・・幸村、てめぇ、それは本気で聞いてンのか・・・?」
「政宗、聞くな。俺ゃぁまだ死にたくないぜ?」

それぞれが唸る如く低い声で呟くのを聞いて幸村は首を傾げる。
何かおかしいことを言ったのだろうか、と思うが食べたい物を言っただけである。

「ああ、やはり人肉はまずいのでござるか?」

ガン、ガガン、ゴンッ!
これにも返事は机への打撃音であった。





これを前半としてアップするのを許してください・・・orz

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