硯 箱 の 筆

筆の進むままに

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そのに。

どっちから読んでも大丈夫だけど。

グラニュー糖と上白糖なら、味を比べればグラニュー糖のほうがすっきりとした甘味で、上白糖はもったりとした甘味。

私は黒糖が好きです。
雑味があって、ちょっと苦い。
そんで栄養いっぱい。

そんな黒糖のような甘味のある話が書きたいなー・・・どんなだ。
果て無き野望で希望。

真田主従はどんな甘味でしょうか・・・団子とか餅みたいにねばねば伸びるのかしら。
いつまでも餅のようにくっついていれば良いと思います。
そこに黒蜜かけて食べます。

極上スイート・・・っ 拍手する拍手する

幸村が夜中に突然やってくるのはそう珍しいことではない。
今回も泣きそうに顔を歪めてぽつんと玄関先で立っているから、また寝付きそこなったかと、腕を引いてさっきまで自分が寝ていた生温い熱を含んだままの、それでも二人寝ても余るほどの広さだけはあるベッドに引きずり込んで腕を貸した。

一瞬はそれで我慢したようだったが、呼吸三つもする頃には体に乗り上げて胸に耳を当ててくる。
重くて暑い。
しかしその重さは奇妙に心地よく、その暑い熱は生きているこの人のすべてのようで愛しい。
両肩に縋るようにある手のひらも確かな熱を持っていて、眠くなればこちらが驚くほどの熱を発する人だから、今もよほど眠いのだろうと推察する。

静かに繰り返される呼吸と、目を瞑って聞き入っている気配と。
梅雨の最中のこの不快指数の高い時期に、それでもその熱は不快ではないのだけれど。

「旦那」
「・・・なんでござるか」
「重いんだけど」
「そうか」

幸村からすれば、いっそ自分の体は冷たく心地よくさえあるのだろうか。
涼しいところを探すのがうまいという、夏の猫のように広がって体重を預けてくるのに、控えめに苦情を言ってはみたが、どうやら聞き入れてもらえる気配はない。

佐助とて本気で重いのを疎んでいるのではない。
ただ、のっぴきならない事情があるだけだ。

(俺は枕。ただの抱き枕)

呪文のように暗示をかけて心臓が跳ね上がるのを抑制する。
心臓が駆け足をはじめれば幸村は何事かあったのだろうかと心配するだろう。
そしてその説明をしろと言われても、納得させられるような自信はない。

だから重い重いと文句を言って、それでも全身は貸したまま、その熱と重みを堪能する。
ついでにさらりと指を抜ける髪で手遊びをして、その背を撫でて。
撫でた指先がうっすらとかいた汗で幸村の肌を冷やしているのに気づいて、この梅雨のじっとりと暑い季節とはいえ、ランニングシャツ一枚でいるのに眉をひそめながら、足元で縺れていたタオルケットをその肩にかける。
まったく、風邪ひいても知らないよ。
もちろん説教も忘れない。

それには返事はなかったけれど、静かな気配に幸村がゆっくりと眠りに引き込まれていくのを感じる。
Tシャツ越しに幸村の呼吸の熱が肌に感じられてくすぐったい。
ひとつ、ふたつと繰り返されるそのリズムが深く長くなるのに、眠ってしまうまでもう幾らもかからないなと、子守りの母親の心境で思う。

早く早く、眠ってしまいなよ。
朝までずっと抱いててあげる。
今よりもっと強く抱きしめたいから、早く眠りの国に行って。

「さすけ」
「んー・・・?」
「おやすみ」
「・・・やすみ」

少しばかりの後ろめたさが声を掠れさせる。
そんな自分がおかしくて苦笑がこぼれたけれど、自分の鼓動は乱れなかったろうか。

とんとんと、その背を軽く叩いて眠りを促して。
それに呼応するように、肩に置かれていただけの指がきゅうとこちらのシャツを握って縋ってくるのは、逃げられるとでも思っているのだろうか。

逃げないから、安心しなよ。
声には出さなかったけれど、目元を擦り付けるように胸に懐いてくるのに愛しさばかりが溢れてきた。

まったく困らされるよ、あんたには。
こんなことが毎日続くかもしれないという空恐ろしい事実が、どれだけ誘われても武田家への居候に踏み切れない理由であることが、とりあえず今一番の佐助の秘密である。

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