硯 箱 の 筆

筆の進むままに

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悪あがきの一個

もう子供の日は終わったのにーと思いつつ、悪あがいてみたり。

えーと、昨日が準備だったので、今日は作りました編。です。
大人主従でなく、幼少主従でやってみました。
・・・思いの外、おかしな話になりました。あれ?

さて、我が家も一日遅れで柏餅です。
買い物に行ったらもうスーパーには並んでなくて、最近の行事物の販売期間の厳密さに驚かされました。
作るから関係ないといえばないんですけど。

で、作りましたー。
今回は15個分の葉っぱを用意してたんですけど、うっかり30個分ぐらいの粉を捏ねちゃったので、途中から裸んぼです。
柏(サンキラですけど)の葉の風味のない柏餅は、ただのあんこ餅です。
美味しいけど。味には関係ないけど、ものさびしい・・・。

6人家族で30個作っても案外なくなるもんですね。
武家屋敷の世帯で100個って少ないかなーと思ったんだけど、時代的に裕福じゃないだろうし、まあ1人3個ずつぐらいかしら?それにちょっと余裕を持たせて100個。
真田屋敷に何人の人間がいるか知らないんですけど(苦笑)
多いかなー、少ないかなー。
数の話になると、毎回悩みます。

今日は柏餅があるからと、晩御飯は軽めにざる蕎麦。
信州の文字が書いてあるのをつい手にとってしまいます。
私は冷たい蕎麦が苦手なんで、一人普通に温かい蕎麦を啜りました。
おいしかったですv

そいえば、朝から卵料理も作ったんですが、割った卵5つ全部が双子で、一個ぐらいならわあ双子ー!と喜べる(?)ものが、あまりに続くとホルモン剤でも食べさせられてるのかな、この鶏。とか思ってしまいます。
1パック10個入り、残り5個の卵はどうなのか、今からどきどきです。

以下、微妙な子供の日編。
楽しんでもらえたらいいなーと、本気で祈ります。
でわ! 拍手する拍手する

餅粉を捏ねるのは案外と力がいるんだな、と自分の体でもすっぽりと入ってしまうほどの大きさがある団子捏ね鉢を膝に挟み、佐助は一心に餅粉を煉っていた。

端午の節句である。
この日を弁丸は何日も前から楽しみにしていて、あとどれだけ寝れば節句になるのだ、と毎日毎日佐助に尋ねるほどで。

(その理由がこの柏餅だっていうのが、情けないやら可愛いやらだけど、っと)

両腕に力を込めて、体重を乗せて餅粉を捏ねるのに、肩で息をする。
なまじな修行並みの全身を使っての作業に、初めて挑戦する団子つくりの奥の深さを思い知らされる。
これで失敗したら弁丸様に泣かれるのかな、とちょっと不安になるけど、そうならないためにもとにかく今は捏ねるのみである。

(ホントに頭が下がるよなぁ・・・)

今は食事の用意に奔走している厨頭は、毎年団子の用意と食事の用意を同時にこなすのだという。
今年はせっかくだからと、何がせっかくなのかまったく佐助に説明もなしに柏餅を任せられたのだが、女人の力でこの作業をこなしていたのだから、その苦労は計り知れないと思う。

今ある分を捏ね終わっても、それを蒸している間にまだ捏ねるのだと彼女は言っていた。
一体どれだけの数ができるのか想像もつかないが、調理台に置かれた葉の数を見ただけでも呆れるほどあるのだけはわかる。

どうにか滑らかになった一回目の餅粉に大きく息をついて、まだ粉のまま鉢に入ったものと交換すべく佐助は立ち上がった。



「本当に佐助さんは器用で助かるわ」

一度蒸した物を今度は鉢の中で搗き、中に餡を入れて柏葉で包んでもう一度蒸す。
この手間一つで柔らかい餅ができるのだと、さすがに蒸してすぐの熱い餅に手を焼き(比喩でなく、手は真っ赤になった)餡を包む作業が遅々として進まない佐助の手伝いをしながら厨頭のおようは明るく言って笑った。

「俺、そんなに器用かなぁ」
「十分ですよ。捏ねるのも丁寧で早かったし。もっと時間が掛かるかと思ったけど、やらせてみるものねぇ」

それは一体どういうことかと聞きたかったが、葉で包めば次は蒸籠に並べなければならず、無駄口をきく暇などない。
熱い湯気を噴くそれも、縦横二尺を越える大きさの四段重ね、それが腰の高さより上にある竃の上に乗っているのだから、まだ子供の佐助には一番上にかろうじて手が届くという有様だ。
それへ台に乗って並べていけば、あっという間に蒸篭四段が埋まる。

「はい、お疲れ様。そろそろ弁丸様のお勉強も終わるでしょうから・・・ああ、もう終わられたようね」
「え?」

並べ終わってさあこれで解放となったところで、土間を窺うように小さな頭がこちらを見ている。
普段からここは危ないから入ってはダメだと言い続けたのがやっと身に沁みたのか、入りたいけど入れば叱られる、けどでも、という葛藤がうずうずと背から伸びる長めのしっぽ髪の揺れる様に見て取れる。

「弁丸様、悪戯なさらないなら入ってもよろしいですよ」
「え、入れちゃっていいんですか?」
「もちろん佐助さんが目を離さないでいてくれるならね」

おようの言葉に弁丸の顔がぱっと明るく輝く。
しかしそれでも佐助のほうを見やり、躾の出来た子犬のように許可を待っている。
ご主人様はそっちでしょ、と天を仰ぎたい気持ちで手招けば、パタパタと小さな足音を立てて佐助の腰に縋るように抱きつき、湯気を噴く蒸籠を見上げきらきらと瞳を輝かせた。

「このなかにかしわもちがはいってるのでござるか?」
「そうだよ。すごくたくさん作ってくれたから、楽しみだね」
「あらあら、今日のは佐助さんが作ったようなものですよ。おようは少し手伝っただけ。楽しみですねぇ、弁丸様」

おようの言葉におおお、と声を上げ、ギュウと佐助に縋る腕に力がこもる。
佐助が作ったのか、すごいな、これからも団子は佐助が作るのか、と妙に興奮している。
誰が作っても同じでしょ、と小さな頭を撫でて言うけど、喜ばれればやはりそれは嬉しい。

「さすけがつくったのであれば、いつもよりおいしいであろうか」
「何を失礼なことを言ってるかな、弁丸様は。むしろ失敗してないかの方が気になるよ、俺は」

柔らかく蒸しあがりますように、と祈るばかりのそれにはくすくすとおようの苦笑が大丈夫だと告げる。
とりあえずこれからの手順を聞き、後は任されましたと食事の用意に戻る姿を見送って、改めて弁丸を見れば、もうもうと上がる湯気に夢中になっている。

「いつできるであろうか」
「今ある分が蒸しあがった後、もう一回並べなきゃならないから半刻ぐらいかな?」
「たのしみであるなぁ・・・」

涎を垂らしかねない緩んだ口元でうっとりと呟きこぼすのに、吹き上げる笑いをこらえきれなかった。
その珍しい佐助の噴出し笑いに、弁丸の視線が上がりこちらを見上げてくる。

「なんでござるか?」
「ごめんなさい、本当に弁丸様は柏餅が好きなんだと思って」
「うむ! すきであるぞ!」
団子は何でも!と続くのに多少呆れたが、それは本当の事なのであえて言及は避ける。
大人しく佐助にくっ付いて竃に近付きたいのを我慢している頭を一つ撫でて、弁丸と並んで蒸しあがるのを待った。



出来上がった数は百を超えた。
葉がそれぐらいあったということだが、一体誰がこんなに食べるのかと湯気をあげる出来たばかりの餅を見て思う。

「うまそうだな!」
「まだ熱いから触ったらダメだよ。火傷しちゃう」

ぱっと伸びる手をペチリと軽く叩いて叱ればしおしおと小さくなるが、視線は動かない。
そんなに食べたいのかなと思うが、まだ八つには早いし勝手も出来ない。
そう悩むところにおようがやってきて、皿に出来立ての餅を二つ取った。

「佐助さん、お疲れ様。弁丸様も今日は大人しくしてらっしゃいましたね。八つには早いですけど、これはご褒美ということで特別に」

さすが亀の甲より年の功。涼しいほどの手際である。
差し出される皿は、熱くて危ないからと佐助が持ち、空いた手は弁丸の手をとって外に出る。
ぐいぐい引っ張るように走り出すのを力で押し留めれば、中に戻っていくおようと目が合い、ひらひら振られる手に軽く頭を下げた。



「熱いから気を付けて」
「うむ」

弁丸の部屋の前の縁に並んで座り、弁丸が取った後に続いて一つを手に取る。
なるほどおようの言った通り、一手間かけてある柏餅は葉に付くことなくするりと剥がれ、柔らかく。
まだ湯気を上げているそれを指で軽く押せば、柔らかな感触で指が沈んでいく。
どうやらうまく出来ているようだと安堵の息を漏らし、反面、指先で感じる中身の熱さに眉を顰める。

「中のあんこがまだものすごく熱いから───」
「・・・っあちゅい!」
「熱いから、気をつけてって・・・」

言うのは間に合わなかったか。
いつものように思い切りかぶりついたのだろう弁丸は、飛び出したあんこで舌を焼いたようだ。
慌ててその顔を覗きこめば、それでも咀嚼しきったらしい口の中に餅はなく、あんの欠片がいくらかへばりついているだけだ。
少し舌が赤いが、上顎の皮を焼いた様子もなく、食べきった事実から見ても大したことはないようだ。

「大丈夫そうだけど、どんな感じ?」
「ひょっちょじゃちぇいひゃい」
「お水で冷やそうか」
「らいひょーゆじゃ」

佐助が覗き込んでいるゆえに妙な話し方になっているが、元より熱い物が好きなだけあって耐性もあったらしい。
手を離せばぐむぐむといくらか口を動かして、それから赤い舌をぺろりと出して。
その舌に火ぶくれが出来ていないのを確認して、ほっと一息ついた。

「さすけ」
「なんですか?」
「ちょっとこっち」
「?」

明瞭に話すことが出来ているのにも安心して、呼ばれるまま近寄れば首に抱きつかれる。
それに傾いだ体を支えて腕を付いたと同時に、ぱくりと耳を食まれた。

「・・・っ! ちょ、弁丸様!?」
「みゃ?」
「みゃ、じゃなくて、何やってるんですか!」
「・・・やけどをしたらみみでひやすのでござろう?」
「・・・はい?」

答えるだけ答えたらまたしてもぱくりと銜えてぐみぐみとねぶる。
そのなんともいえない動きに全身を粟立てるも、確かに指を火傷したときは耳に触れて冷やせと言ったことがあるのを思い出す。

「それはあくまで指先とかの話で、舌を火傷したからって耳を舐めろとは言ってないでしょ!」
「ひはひしゅめちゃひゅてひもひいーでほはる」
「み、耳元でしゃべんないで・・・っ」

背に走る怖気の衝撃に思わず突き飛ばしかける手を渾身で引きとめ、首に掛かる手をはずす。
出来るだけそっと頭をずらせば、瞬間吸い付いてきたが噛みつかれることなく離れた。

「・・・・・・あのね、弁丸様」
「なんでござるか?」
「えー・・・と、舌を火傷したからって、他人の耳を舐めるようなことしちゃいけません」
「でもじぶんのみみをじぶんではなめられないでござる」
「そういう時はお水を飲むとか、手拭いを濡らして冷やせばいいんです」
「それよりさすけのみみをなめるほうがはやいでござるよ?」
「早い遅いじゃなくて、人の耳を舐めちゃいけません!」
「そ、そうでござるか・・・」

いまいち納得してる様子はないが、佐助の剣幕に驚いたのか耳を舐めるのはダメだと理解したらしい。
しかしぶつぶつと佐助の耳なら冷やこくていいのに、と文句を言うのはやめていない。

「・・・まだ痛いならお薬を塗りましょうか」
「なおった! もうなおったぞ! さすがさすけのみみだ!」

低く唸る佐助の声は優しいが怖い。
背後にグルグルと黒い物まで見えるようだと弁丸は怯える。
そんな弁丸の様子に、はあと一つ溜息をつき、ピと指を一本立てて佐助は弁丸と顔を近く視線を合わせた。

「もうこれは冷めてるから大丈夫でしょうけど、これからは気をつけてくださいね? それに、次に舌を火傷したら水で冷やすかお薬です!」
「あいわかった。もうみみはなめぬ」
「はい、お願いします」

まったく餅一つの事で盛大に疲れてしまった。
隣で再び餅を食べ始めた弁丸を見て佐助は一つ息を付く。
まだ温かい餅をゆっくり食べるその顔は、おいしそうで幸せそうだ。
いつまでもこんなことぐらいで怒ってても仕方ないよなと、自分も一口食べてちゃんと餅になっていることに安堵する。

「さすけ、おいしいな!」
「うん、まあまあじゃない?」

ニコニコと嬉しそうな顔に癒されて、こちらも笑顔で答える。
さて八つにはいくつ出そうかと考える佐助の頭の中には、もう先ほどのことは過去のことで、不要な経験として記憶から削除された。


しかしその後も舌を火傷すれば習慣のように佐助の耳を眺める弁丸───長じて幸村───の姿を再々目撃されている事実を、佐助は知らない。




あれ!?なんか破廉恥くさくなりましたか!?
ええと~、子供の日、柏餅作成&食べました編。
幼少主従でやってみたのですが・・・あれ~?
しかもなんか幸佐っぽくなったよ・・・?

柏餅、二度蒸しすると葉っぱから綺麗に剥がせます。
これはホント。手間は掛かりますけど^^;
翌日でも柔らかいままなので我が家では毎回二度蒸し~。  ←この方法しか知らない・・・


Comment

弁丸様は最強 

まごうかたなき弁佐です・・・ウフ
や、思いついたからには書きたい!ということだったんだけど、書きながらえーっと、て思ってた・・・
やっぱり佐助可哀想!?
でも佐幸です。にこにこ!

弁丸様は舌を冷やしているだけであって、という、無垢の子供技攻撃。佐助イチコロ。トラウマになってればいいと思います。
「俺様耳弱いんだよ・・・」
萌 え る な ・・・ !

お料理はこの後どんどん仕込まれます。
「なんでこんなことやってんのかなー、俺。忍びだよなー?」
「忍びなら尚更主様のためにお尽くしなさいませ」
おようさん(捏造厨頭さん)の先を見越した巧みな罠。

柏餅は結局、10個も残らずで朝ごはん代わりに食べたらもう終わりー。
あんこ消費量は1キロです。食べすぎ。
  • posted by 老師 
  • URL 
  • 2008.05/07 08:51分 
  • [Edit]
  • [Res]

かわうい…! 

これ弁佐だよね…!にこ!
あつっ!てなると、耳に手ーやっちゃうけど、この発想はなかったわ~(笑)
弁丸様だから許されるけどさ、これ、幸佐ならまだしも佐幸の幸村がやるって、佐助が可哀想だと思うなあ。いひひ。

好きな人が作ってくれるのの方が美味しいもんね~vv
弁丸様のために、幸村のためにどんどんお料理上手になってく佐助が愛しいvvv
うちは柏餅は一人ひとつしか食べないけどね!(笑)
  • posted by みおか 
  • URL 
  • 2008.05/07 00:21分 
  • [Edit]
  • [Res]

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